ITやCAD設計・回路設計

ベトナムではITソフトウェア開発企業が400社以上あり、現在も増え続けています。日系の企業も20社程度あります。ベトナム最大のIT企業FPTなどは日本にも支社を設立し日本企業の業務を請負し始めました。単価は15万円/月〜25万円/月と日本の1/2〜1/3程度の単価設定が多いようです。
ITについてはWEBアプリケーションの開発(JAVA,PHP,.NET）が中心で組込系のエンジニアはあまりいません。組込系の業務の場合は育成込みで取引していくか、日本人のブリッジエンジニアを活用する必要があります。
CADについてはAUTCADの経験があるエンジニアが多く、研修をほどこせばCATIAやSOLIDWORKS,UGなどに対応可能です。当社でも対応しております。
回路設計についてはベトナムで回路設計業務を行っている企業そのものが日本・欧米・韓国・台湾企業とも少ないために経験のあるエンジニアを確保することは現状では難しいと言えます。

日系企業を除き、日本人のSEを常駐させている企業はまずありません。日本の大学を卒業しベトナムでIT会社を設立した起業家も出てきていますが、ITの場合は日本式の仕様書にとまどうケースが見受けられます。また
・言語によるコミュニケーションの違い
・異文化によるコミュニケーションの違い
これら双方が絡み合います。またベトナム人の一般的な傾向として「出来ないこと、経験していないことも出来ると言ってしまう」というのがあるためにオフショアで仕事を依頼する場合には注意が必要でしょう。

上記のようにマイナス面もありますが、全体としてみればベトナムのITをはじめとする理工系の人材は優秀であり、国としてもITや高度な製造業を育成するという方針です。
2009年のニュースではアメリカの航空宇宙局から技術を取り入れ自国で衛星を打ち上げるという計画も発表されました。
ベトナムの優秀なエンジニアとどううまく付き合っていくのか？ということを考え
・海外の企業に提出できる仕様書の整備
・異文化コミュニケーションへの理解
これらに対応できる企業がベトナムにおけるオフショア開発で成功していくと考えられます。
また日本語が話せるベトナム人エンジニアは非常に少ないのですが英語を話せるエンジニアはその10倍以上は存在すると推定されます。英語でビジネスコミュニケーションがとれる人財が自社にいらっしゃれば成功の確率は高まるでしょう。